9月9日(日)JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝第2戦
セレッソ大阪 2-2 湘南ベルマーレ (19:03/ヤンマー/6,589人)
試合写真・コメントなど
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●チョウ キジェ監督(湘南)
「お疲れさまでした。まず始めに、先週は関西地域で自然災害があり、風雨によってこの地域も影響を受けたと聞きました。加えて、北海道地方では今もまだ電気も水も使えない状態の方がたくさんいて、1週間に2度も自然災害に見舞われました。そんな状況の中、皆さんの協力によってルヴァンカップが開かれました。災害で亡くなった方に心からお悔やみ申し上げると同時に、少しでも早く復興されることを願っています。そして、我々クラブもそういうところに力を貸して、できることはクラブ、選手ともにやっていきたいと思います。
 試合は、(第1戦で)3-0でリードしたことは一旦忘れようと。ホームでの第1戦は内容と結果が伴った試合でしたが、もう1度同じ試合をしようというよりは、新しくキャンパスに向かって、我々の絵を新しく描いていこうと話しました。第1戦で大事にしていた相手のボール回しを奪うことや、人を追い越してゴールに向かっていく我々の良さなど、それは変える必要はないけれども、全体の絵が変わることは問題ないと。再現性の難しいスポーツなので、新たな気持ちで臨みました。
 前半から、非常に技術の高いセレッソのボール回しとフィニッシュの精度に苦しめられましたけど、よく我慢して、しっかり2点を取りました。後半はやり方を少し変えて、彼らのストロングポイントを出させないようなことを指示しました。それを含めて、選手はしっかり理解してやってくれました。3点目を取れればもっと良かったですけど、この2試合で大人になってきたなと思います。
 セレッソは個人の力がすごく強くて、このステージを勝ち上がるのは難しいと思っていましたが、22年ぶりに次のステージに進出できたので、選手たちを讃えたいと思います。この後のリーグ戦もルヴァンカップにつなげて、まだまだ強くなるぞという気持ちを見せていきたいと思います」

Q:金子大毅選手のゴールが大きかったと思うが、あの1点を振り返って。
「現代サッカーに必要なボランチの力は、ボールを奪うこと、そしてそれを前に運ぶこと。それに関していうと、彼は非常にそのセンスがある選手で、監督の僕もどこへ行くかわからないドリブルをしますが、1年目の選手があの場面で相手の逆をとってシュートを決めるのは、なかなかできないプレーだと感心しています。ただ、若いので調子の波がすごくあり、ここに満足させず次に向かわせます。今日出場した杉岡(大暉)や石原(広教)、いまU-19代表で頑張っている齊藤未月など、10代の選手が我々のチームの中に出てきたのはクラブにとっても非常に明るいこと。もっとそういう選手を鍛えながら、一緒に成長させていきたいと思います」 

Q:後半の修正は、山崎凌吾選手を山口蛍選手のマークに付かせることが1つがと思うが、その他の修正点は?
「セレッソが前半から、アンカーを1人置いて2シャドー2トップのような形で試合に入っていて、どうしても2シャドーの出入りを抑えられなかった。そこで、3バックの選手がボールを持っているビルドアップは多少目を瞑り、揃えてから(プレッシャーに)行ったほうがカウンターができると思いました。相手の出どころを抑える狙いで、多少引き込んでから行く狙いがありました。相手の2シャドーも嫌がって下がってボールをもらうようになったので、少し後ろも落ち着けたと思います」

Q:松田天馬選手が調子を上げているが、彼の評価は? 
「よく走るようになりました。それをベースにして、彼の持っているアイディアを出せるようになってきました。今日も1点目に惜しいシュートがありました。非常にアイディアがある選手で、ゴール前で時間を作ったり、パスを出したりできます。それが走ることによって消えていた時期がありましたが、ここ最近は自信を持って、自分のベースを出しながらトライして、選手としてはいい流れになっていると思います。まだ大卒1年目ですが、世界で言えば22歳はチームの中心になっていくべき歳なので、そういった責任感も含めてまだまだ伸びてほしい選手の1人です」