2月22日(金)2019明治安田生命J1リーグ 第1節
セレッソ大阪 1-0 ヴィッセル神戸 (19:33/ヤンマー/42,221人)
試合写真・コメントなど
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●フアン マヌエル リージョ監督(神戸)
「チームは試合を通じて、特に前半、後半の25分間についてはゴール前に非常に近い状態、特に勝利に近いところでプレーしていたと思います。最後の最後で決め切るところが唯一できなかったところだと思います。状況としては、エリア内にかなり人数をかけてプレーすることもできましたし、エリアの周りでボールを回すことができた中で、最終的にゴールを決めることができませんでした。ただ、ゴール前まで運べたというところは評価できると思います。
 セットプレーも同じように、試合においては最終的にどっちに転がるかわからないですが、セットプレーの決定機の数も、私たちのほうがどちらかというと試合の中で多くのチャンスを作っていたと思います」

Q:イニエスタ選手を最前線の真ん中で起用し、ビジャ選手とポドルスキ選手をゴールから遠いウィングで起用した意図を教えてください。
「ビジャ自身に聞いていただいてもいいですが、ビジャ自身、そもそもあの位置(ウィング)からプレーを始め、得点を取るというのが彼のスタイルです。バルセロナでもスペイン代表でも、彼がプレーしていたのはあのスペースです。その中で、チーム全体で目指していたのは、ビジャとポドルスキで相手の5人を引き付けるということです。その上で、イニエスタに関してはトップではプレーしていないのですが、相手のセンターバックからより遠くでプレーさせることで、相手のセンターバックは常に両サイドからビジャやポドルスキが裏を狙ってくるという恐怖にさらされながら、どうやってイニエスタに対応するか反応を見ながらプレーするのが今日の狙いでした。そういったプレーをすると、だんだん攻撃のベクトルが中央に向かっていき、相手も中央に集まってきます。そうすると、結果的にチャンスを作っていたのは誰かというと、初瀬や西が外から現れたときが実際にチャンスができていたシーンです。西に関しては決定的なヘディングシュートもありましたが、シュートまで到達できていました。なので、ビジャやポドルスキのポジショニング、アクションが最終的にいろいろな効果をもたらしていた。ただ、最終的にそれを得点につなげることができなかったのは残念です」

Q:後半25分までは組織としてポジションを守って規律よくプレーできていたと思いますが、全体のリズムやバランスが崩れたときにカウンターを受け、ゴールを奪われてしまったと思います。活動量が落ちたときの課題はどのように改善していきますか?
「長い時間、ゲームをコントロールすることはできていた。相手に支配される時間は試合を通じてほとんどなかったと思います。ただ、いくつかの時間帯において、ボールを奪いたいという気持ちが勝ったときにチームが間延びしたことで、カウンターや縦に速い殴り合いの状況になってしまったと思います。そういう展開の中で、古橋が相手ゴール前に入っていくスペースが広がっていったということも実際にはあったと思います。あれだけ引かれてプレーをされると、カウンターを全く受けないということは避けられないことだと思います。特に相手にリードされてしまうと、そういった展開が続いていくのは仕方がないと思います」

Q:セットプレーとは言え、また失点しまいました。失点が減らない状況や守備についてはどのように評価していますか?
「それがサッカーと言ってしまうこともできるのですが、特に今日のように私達が支配している時間が非常に長い中で最終的にゴールに到達できず、セットプレーで失点しまったシーンというのは、ゲームの文脈からは切り離された孤立した出来事だと思っていて、相手が確かなプレーをして、唯一のチャンスを活かしたということが大きかったと思います。今日はどちらかというと、失点について話す日というよりは、なぜ得点ができなかったかについて話すべき日だったと思います」 

Q:なぜ得点できなかったのかというところについて、2列目からの飛び出しなど攻撃に工夫が足りなかったように見えたが、そのあたりの改善点については?
「このスポーツの中で、最も複雑さが高まるシチュエーションはアタッキングサードだと思います。それ以外のスペースをしっかりとマネジメントして、最終的にアタッキングサードに入って行くプロセスは、選手たちは非常にいいプレーをしたと思います。当然、相手もゴールを守る、妨ぐためのいい決断ができたと思います。私たちとしてはミドルシュートもあったと思うし、2列目からの飛び出しもあったと思います。ただ、それがあったにも関わらず、得点できなかったことが大きいと思います。最後のプレーの精度が課題でした。今日のようなプレーをしているにも関わらず、残念ながら成果が伴わないことは避けないといけないと思います」