11月4日(土)JリーグYBCルヴァンカップ決勝
セレッソ大阪 2-0 川崎フロンターレ (13:09/埼玉/53,452人)
試合写真・コメントなど
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●柿谷曜一朗選手
Q:優勝した感想を
「最後までみんなで戦いたかったので、自分へのふがいなさが残る試合でした。ただ、これだけ注目されているなかで、結果が残せてすごくよかったと思います」

Q:表彰台からみた景色は?
「すごく不思議な気持ちでした。川崎Fの選手の気持ちが…何度もあそこ(準優勝の)に残されて、何度もそんな経験をしてきているのに、僕たちはそこ(準優勝)にも行っていないのに…こっち(優勝)にきちゃって、と思いました。ただ勝負ごとなので、勝った者が喜ぶのは当たり前で。でも、そういう(強い)チームになれたとは思っていませんし、この先こういう試合が続けていけるようにしないといけないです。ただ、タイトルを獲れたときに自分もこのチームにいられて本当に幸せでした」

Q:先制点が予想外に早く入ったが?
「いつもは(杉本)健勇がヘディングをして、僕が後ろにいるんですけど、今日は反対になって、たまたま僕がヘディングして(落としたボールを)健勇が取って抜け出て…GKと1対1で、どうかな?と思ったけど、今年は打てば入る、たくましいですね(笑)」

Q:先制した後は相手にボールを持たせたのか?
「いや、持たれたという感じですね。あれだけ技術の高い選手に共通の意識を持ってプレーされると、なかなか僕たちのサッカーはできないですけど、今日は後ろの選手、ボランチの選手が相当走っていたと思うから、そういうサッカーが結果につながったかなと思います」

Q:表彰式は、森島寛晃部長たちも一緒に…
「このチームに関わってくれているいろいろな人がいて、いろいろな思いがあるなかで、シャケ(酒本憲幸)さんと一緒に優勝したかった。そういう思いを持ちながら僕自身はやっていて、今日はシャケさんのユニフォームを借りて、一緒に最後まで戦って、シャケさんに見せたかった。それができなかったのはすごく悔しいです。だからこそ、またこういう試合ができるように頑張っていけたらなと思います。
ルヴァンカップは僕たちはあまり試合に出ていないので、グループリーグから出ていた選手たちがもっと賞賛されるべきだと思っています」

Q:カップを掲げた気持ちは?
「1つ優勝したからといって、何かが変わるわけではない。続けていってこそ意味がある。今日の試合に関して、僕はいろんな思いを背負っていたつもりだったので、悔しい気持ちはあります。でも、クラブとしては一歩前に進んだと思うので、みんなで喜べたらいいかなと思います」


●丹野研太選手
「1点先に取れたので、(そのあとは)すごく長く感じましたけど、この試合に関してはこういう(しっかり守る)戦い方ができたので時間が経つにつれてうちのリズムだと思いました。みんなの気持ちがすごくこもっていたので、信頼して見られました」

Q:ここまで丹野選手たちが支えてきた大会だったが?
「自分たちだけじゃなくて、今日メンバーに入れなかった選手たち、U-23に行っているメンバーも含めてやった大会であったし、全員で戦ったということ。そんな中で結果をつかめて、最高のことだったなと思います」

Q:13試合負けなしでのタイトル獲得だったが?
「大会の前は、こんなことになるとはだれも思っていなかったと思います。自分たちも1試合1試合必死でやったなかで、自信をつけながらやれて、すごくいい大会だったなと思います。また天皇杯とリーグ戦につなげるように、ここからまた新たな歴史が刻めるようにできればいいなと思います」


●田中裕介選手
「ここまで僕らはグループステージから、イチから、下から戦ってきたという自負がありましたし、決勝トーナメント(ノックアウトステージ)で強い相手も倒してきている。間違いなくターンオーバーしないと(チームは)回らなかったと思うし、そういう意味ではチーム一丸となって、今日ベンチに入っていないメンバーも一緒に戦っているという気持ちでやっていたと思う。試合に出ていた選手全員にそれ(気持ち)が移ったのかなと。魂が…。そう思います」

Q:古巣・川崎フロンターレを乗り越えてつかんだタイトルということで、その価値の大きさも感じられているのでは?
「やはりいいチームだし、今日もポゼッションでいったら負けていたと思います。でも、僕らはリーグ戦の等々力で、あそこで負けたというところから『もう1度やろう!』とスタートして、すぐにルヴァンカップ準決勝の大阪ダービーがありましたが、そこで勢いに乗れて、もう1度こういう舞台で再戦できるチャンスが来た。それはすごいラッキーでしたし、今日はみんな本当に魂(気持ち)のところ、そこだけしか、みんながお互い言い合っていなかった。結果だけを見れば2-0でしたが、本当にどっちが勝ってもおかしくなかったのかなと思います」

Q:球際の強さで負けないところだったり、ハードワークだったり、チームの原点が、このルヴァンカップを通じてチームに備わっていったのでは?
「そうですね。僕らはキャンプから精神的なところを弱いと言われて来た。朝の暗い頃から3部練習をしたり、キャンプをきついなかでやったりしてきて、少しはそういう部分は報われたのかなと、チームとして強くなれたのかなと思います」


●杉本健勇選手
Q:先制点について
「本当に、今までのどんな試合よりも先制点が大事だということをみんなで言っていましたし、自分自身感じていました。川崎Fに先に1点取られると非常に乗ってくると思ったので、最初のチャンスを決めることができて良かったです。まさかあそこで相手がミスするとは思わなかったけど、『来た!』と思って、しっかりミートというか、思い切り打てました」

Q:直近の J1リーグ第31節・大宮アルディージャ戦の後、「次、決めればいい」と話していたが?
「かなり大宮戦で外していたので…。チームが勝ったから良かったんですけど、個人的には悔しかった。でも、みんなからも『次の決勝で決めればいいやん』って声をかけてもらって。俺が絶対に決めてやる、という強い気持ちで今日の試合に臨みました」

Q:先制後は、守備に回る時間も長かったが?
「勝ったチームが強いんです!うわー、やっと言えた(笑)」

Q:チーム全体で、どういうプランでこの試合を戦っていたのか?
「相手も技術が高い選手が多いので、ボールを回されても焦れずに我慢して、絶対に失点しなければチャンスが来ると思って、それをモノにしようと話していました。ある程度プラン通りというか、そういうゲームだったと思います。守備の時間は多くて、相手にもチャンスはありましたけど、最後はみんなで体を張って、しっかり守れたと思います」 

Q:試合後はピッチに突っ伏していたが、泣いていたが?
「泣いてないです(笑)。
いろんな思いが込み上げてきて。なんていうんですかね、勝ってから話すと言っていたんですけど、ここまでのルヴァンカップ、僕は今日の試合しか出ていないですし、ましてやベンチにも1回も入っていなかった。ここまで連れてきてくれたメンバーに対して、僕だけ決勝に出たので申し訳ないというか、しっかり責任を持って戦わないといけないという思いがありました。負けたらどんな顔をすればいいのか、顔を見せられへんなと。そういう不安もありました。(今日、試合に出られなかった選手たちは)相当、悔しかったと思う。だから、俺らのほうが(川崎Fよりも)絶対に気持ちは強いと思っていた。今日、必ず勝って、そういう気持ちをルヴァンカップを戦ってきたメンバーに報告したかったです」

Q:そういう思いが、表彰台での最後の絶叫に込められていた?
「そうですね(笑)。上から見る景色は初めてだったので。すばらしい景色でした。でも、ここがゴールではなく、通過点だと思っています。もっとタイトルを獲れるように、ここからが始まりだと思います」

Q:セレッソのユニフォームに星が1つ付くことになるが?
「カッコイイと思います(笑)。今は1つですけど、もっと付くようなクラブにならないといけないと思いますし、これからもっと歴史を作っていきたいです。今日は勝利に浸っていいと思いますけど、明日からはまた、僕も勝負ですし、また切り替えてやっていきたいです」

Q:MVP受賞について
「MVPは仲間がいてのことなので。MVPを取れたうれしさよりも、勝てたこと、タイトルを獲れたことのほうが断然すばらしいし、大きなモノだと思います」

Q:今日、背負っていた重圧は初めての感覚だった?
「すべてのシチュエーションが初めてだったので。決勝もそうですけど、仲間がつれてきてくれたということも含めて初めてですし、いろんな気持ちがあったんですけど、タイトルを獲れましたね!決勝に連れてきてくれたみんなに感謝です」


●清武弘嗣選手
「勝てて良かったです。みんな、まだ優勝した実感はないと言っていましたけど、そういうものだと思うし、時間が経って実感は沸いてくると思います。
先制が早かったので、試合はどうなるかわからなかったです。明らかに相手は(自分たちの)左サイドを狙ってきている感じはありました。僕のサイドを押し込むことを狙いにしていたと思う。なので、割り切って守備に専念して、あとはカウンターを狙うことを意識しました。結果的に2点目も入って良かったなと思います。川崎Fにはリーグ戦では1-5で負けていたので、中はやらせないようにしようと思っていたけど、川崎Fの選手1人ひとりの位置や間を取る感覚はなかなか掴みづらいところがあって…。正直、崩されたシーンもあったんですけど、最後の相手のシュートミスもあり、運があったかなと思います」

Q:カウンターでの2点目について
「もう時間も時間でしたし、ソウザが最後はうまかったですね。良かったです。DFが1人しかいなかったので、すごくチャンスだと思って。そうしたら(水沼)宏太が後ろから全力で走ってきて、うまくつないで入って良かったです」

Q:試合後は監督に水をかけていましたが、どんな思いでしたか?
「どんな思い…。まあ尹さんも、この決勝のメンバー選考はすごく悩んだと思う。正直、ここまで戦ってきたメンバーは、リーグ戦に出ていないメンバーだったので、今日の先発は悩んで選んだと思う。セレッソがここまで激しく戦える集団になったのは尹さんのおかげだと思うので、感謝の気持ちを込めて喜びました。ただ、さっきも言ったように、僕たちが感謝しないといけないのは、ルヴァン組のメンバー。ここまで戦ってきてくれたので、本当に、感謝しないといけないです」

Q:感謝と言えば、今年2月にセレッソに復帰した時も「感謝」という言葉を残していました。少し返せた感じですか?
「今年の目標がタイトルを獲ることだったので、まずは獲れて良かったですけど、もう終わったことなので。すぐリーグ戦もあります。(山口)蛍と(杉本)健勇と(キム)ジンヒョンは代表で休む時間はないんですけど、僕たちは少し休んで、またリーグ戦に備えてACLを目指してやっていきたいです。また元日(天皇杯決勝)、ここに戻って来るチャンスはあるので、またここでいい結果を残したいと思います」