◆運動が苦手な児童でも楽しんで取り組めるメニューを、関西大学・河端隆志教授監修のもと、セレッソ大阪の勝矢寿延コーチをはじめ多くのスクールコーチやトレーナーが時間をかけて開発。
またスクール生の協力で実際に動きの確認をし、さらに調整を重ねてのスタートとなりました。
ゲームなどの遊びにあるような達成感や競争心などを感じられる要素も取り入れ、始まりには運動が苦手と言っていた児童でも夢中になって取組むことができるようなものとなりました。
◆ウォーミングアップとして、「背中タッチゲーム」を実施。鬼ごっこのように楽しみながら、まずはトライ。続いてコーチから、相手の背中にタッチするには、また相手にタッチされないためには、どういう動きをしたらいいのか考えながら動こうとの課題が。
みんなで意見を出し合った後は、ほとんどの児童の動きが格段と良くなりました。
◆最初のトレーニングのプログラムは、サッカーでも重要な動き、サイドステップ(反復横跳び)を取り入れたもの。
両サイドのコーンをタッチする(攻撃)、タッチさせない(守備)と攻守に分かれて実施。
まずは実際にやってみます。続いて、みんなで考えます。素早く動くには「カニ(横)走り」、「顔を上げて相手の動きをよく見る」と児童から積極的に意見が出ます。
そして実践。難しい動きですが、やはり多くの児童の動きが目に見えて良くなります。
◆続いてボールを使ったプログラムに移ります。どれだけボールを頭上高く上げられるか。また、上がっている間に頭の上で何回拍手ができるか。
高く上げるためには腕を使う、また膝を使う、腕と膝の動きをうまく連動させなくてはいけません。この動きはジャンプ力(立ち幅跳び)を向上させことにつながります。手の動きだけでは高くボールを上に上げられないことに児童たちは気づき、全身を使った動きに移行します。
◆3つ目のプログラムは、ボウリングの楽しさを取り入れました。
スタート地点のコーンから向こう側のラインまで3回でジャンプして、到達したらボールを投げてコーンに当てて戻って、選手交代。
2人1組となりコーンにボールを当てる回数を競うのですが、ボールを当てること以上に大切なのは丁寧なジャンプ、そしてボールを投げた後にいかに素早くスタート地点に戻るのか。
慣れてくると、手でボールを投げることから蹴ることに変えます。ジャンプ、走るを繰り返すプログラムは、シャトルランの要素を入れたものですが、知らず知らずに相当の運動量に達するようです。児童たちは汗だくになりながらも、楽しさに思わず笑みもこぼれます。
◆授業の45分という限られた時間の中でルールを理解していただくことはたやすくはありませんが、身体を動かすことの楽しさを知っていただき、さらに自身で継続することのできるプログラムとすることで、自然と運動能力が高められるようなメニュー開発と指導を、セレッソ大阪では今後も目指します。
(10/10指導コーチ:勝矢寿延コーチ、小川美智雄コーチ、郡剛史コーチ、瀧田裕馬コーチ)