2月2日(木)に開催しました「サポーターズコンベンション2017」第2部について、レポートいたします。
会場のコミュニティプラザ平野に約800人のサポーターの皆さんにお集まりいただき、19:00にスタート。司会はスタジアムDJの西川大介さんでした。
「サポーターズコンベンション2017」レポート【第1部】

第2部は「チーム方針説明」「事業関連説明」「スタジアム改修工事および建設募金団体についての説明」を行い、そのあと質疑応答を行いました。
【チーム方針説明】
資料
2017年度チーム強化方針(PDF/818KB)

チーム統括部フットボールオペレーショングループ部長 森島寛晃
皆さん、こんばんは。ただいま紹介していただきましたチーム統括部フットボールオペレーショングループの森島です。よろしくお願いします。
皆さま方におかれましては、本当にいつもセレッソ大阪を温かくご支援、ご声援いただきましてありがとうございます。昨シーズンは、チームとしてJ1昇格という目標を掲げた中で1年間戦ってまいりました。J1自動昇格、J2優勝を目標にやってきましたけれども、最後の最後でJ1昇格プレーオフに回る苦しい戦いの中で、J1昇格ができたのも皆さまが最後まで熱い声援を送っていただいたおかげです。それでチームが1つになって、昇格につながったと思います。本当にありがとうございます。
ただ、チームとしましても、ようやくスタートラインに立ったと思っています。今から、昨季のチームの振り返りと、今季のチームの方針、目標を伝えさせていただきます。よろしくお願いします。

<資料P2>
2016シーズンは、J2優勝、J1昇格という目標に向かって、チームコンセプトは『セレッソのスタイル・色を築く』『2015シーズンの福岡戦を忘れない』『ボールを奪いアグレッシブに戦う』『攻守にハードワーク(連動・連続)』『切り替え・球際』、こういうものをコンセプトとして1年間、戦ってきました。
<資料P3、4>
順位は2015年と同じ4位です。勝点こそ78と、2015年の67を上回る形になりましたが、2015年と同じようにJ1昇格プレーオフに回り、結果として昇格は達成できました。ただ、優勝できなかった、自動昇格できなかったというなかで、2016シーズンは何が足りなかったのかと検証したところ、勝点は78と大きく増えましたが、失点数も増えてしまった。試合の最後の最後で追いつかれてしまう、勝ち切れない、そういうところの失点を数字で検証してみました。
<資料P5、6>
2016年は、勝利数は増えましたが、非常に1点差のゲームが多かった。3点差以上の勝利は1試合しかなくて苦しかった。追加点がなかなか取れずにチームが波に乗れなかった。そういうところも、1点差のゲームの中でありました。もっと気持ちを前に出して、点を取りに行く部分も足らなかったのではないかなと思います。2015年は後半の立ち上がりに失点が多く、失点をなんとか減らすために守備のところを選手たちに落とし込むことをやってきましたが、2016年は後半の30分以降で追いつかれたり逆転されたりという失点が非常に多かった。選手たちの運動量も多少落ちた部分もあるとは思いますが、守備の形を作ったなかで、人はいるのにボールに対して誰が行くのか。そういうところのチーム全体での動きも、しっかりできなかったのではないか、足が止まってしまう現象が見られました。
<資料P7>
J1ではトラッキングデータがあり、選手が1試合で何km走ったかが数字に出ます。J2には。このデータはないのですが、セレッソでは1人ひとりの背中に機器を取り付けて、走った距離を常に測っています。1試合あたりのチーム全体の走行距離が113kmです。これをJ1の中に入れてみると9位から10位の間ですが、もっともっと動きの質を上げていかないと、なかなかJ1の舞台では厳しい戦いになるのではないかなと思います。
<資料P8>
2016年シーズンは、ゲームの主導権を握れない、攻守における組織的な連動が足りない、みんなで攻守一体となって攻めて、切り替えも早く、という部分がうまく連動できなかった。そして、追加点ですね。1点を取って、そこで満足するのではなく、流れのなかで追加点を奪いに行く勝負強さや攻撃のバリエーションも付けていかないといけません。
守備が安定しないというのは、人がいるのに対応できなかったのには、もちろん個人の問題点もあると思いますが、人はいるなかで誰がボールにアプローチするのか、そういう全体の共通意識も付けていかないといけません。そういう部分を、2017年はチームとして修正しないといけない。チームとしては、2016年のこういう課題を2017年は変えていきたいと思います。
<資料P9>
セレッソの色、コンセプトとして、攻撃型サッカーの確立ということを掲げました。
『ひたむきに勝利に貪欲であること』『攻守においてアグレッシブなサッカー』『献身性を持った走り』。
ひたむきに最後まで走り切る、みんなが躍動感を持って走る、そのなかでどんどんゴールに向かって行く。もう1回はっきりと、攻撃型サッカーというものを、今季だけではなくて、これからもずっと掲げてブレないようにチームとしてやっていきたい。
昨季から、セレッソ大阪U-23もできました。トップチームだけではなくて、育成のところにもつながっていきますが、しっかり連携を含めてやっていく。もう1回、そこをはっきりさせようということを、チームとして決めました。
<資料P10>
2017年は新監督を招へい、、先ほどご挨拶しました尹晶煥監督にセレッソの指揮を執ってもらうことになりました。セレッソの攻撃サッカーというなかで、尹晶煥監督は2000年に優勝争いをして、2002年にはJ2という厳しいなかでも一緒にセレッソでプレーをしてくれました。また、監督としても、サガン鳥栖をJ2からJ1に昇格させ、J1で優勝争いをさせました。非常に厳しい監督だとよく言われますけれども、選手のことを考えて、厳しい規律のなかでチーム作りをしています。素早い切り替えからのアグレッシブなサッカー、セレッソのスピーディーなサッカー、選手個々の強さの追求ということで、選手たちにより厳しさを伝え、縛り付けるわけではなくて、先ほど柿谷選手も『非常にキツイです』と言っていましたけれども、厳しさのなかで自分たちが苦しい時にみんなで1つになって頑張ろうということをトレーニングの中で植え付けてくれています。そういう監督ということで、チームとしても非常に期待しています。ポテンシャルを持った選手たちが、さらに動きを持って、気持ちを持ってプレーできるように、指揮を執ってもらうことになりました。
<資料P11>
2017年の選手補強について、攻撃的なサッカーをするなかで昨季の反省も踏まえ、攻撃の厚みという点を考えました。サイド、攻撃のタメ、いろいろなものを含めて、水沼宏太選手、福満隆貴選手、彼らはサイドで時間も作って、サイドからのクロスがあって、それぞれに特長がある選手です。そして、清武弘嗣選手の加入がこのタイミングで決まりました。セレッソから海外に移籍した選手たちはいつもセレッソのことを思って、セレッソでプレーしたことで世界でやっていられるという強い気持ちを持った選手が多く、セレッソとしても海外に移籍した選手たちの動向は常に把握しています。そのなかで今回、タイミングが合いました。チームの得点力アップのための一員として、日本代表でも活躍している経験がさらにプラスになるのではないかと期待しています。
<資料P12>
 DFライン、GKの補強についてです。『選手層の厚み』『若返り』ということで、マテイ ヨニッチ選手が加わりました。昨季はKリーグでベストイレブンにも選ばれています。リーダーシップもあり、高さもあり、声を出してチームを引っ張れる。そういうところで、チーム内のDFの競争を引っ張って行ってくれる選手ではないかなと思います。
GK圍謙太朗選手は非常に身体能力が高くて、これからの若いGKのポジション争いを一層、最終ラインを含めて盛り上げてくれるのではないかなと思います。庄司朋乃也選手については、昨季はU-23でプレーし、今季はトップチームに昇格ということで、また競争の、勝負の席に加わりました。
<資料P13>
新人については、アカデミー出身の舩木翔、斧澤隼輝、森下怜哉と昨季U-23で経験を積んで、また昇格したなかでより競争があると思います。外部からの選手にしても、特長ある選手が入ることで刺激を受けて、セレッソのトップチームで活躍できるポテンシャルを持った選手たちが競争という意味でセレッソに加わって、ここからまたトップチームの底上げをしていく。そういう形で、今回、大山武蔵、茂木秀、山根永遠という選手が加わりました。それぞれがスピードや高さ、テクニック、チームの底上げになると期待を込めて獲得しました。
山内寛史選手は大学で活躍をし、身長があって柔軟性があります。今はケガをして合流していないのですが、これから必ず力になってくれる選手だと思います。
<資料P14>
医療・スカウト体制の拡充ということで、今まではドクター3名体制だったのですが、アカデミー兼任も含めて5名の体制にしました。週に2日、選手たちを常に見てもらえる環境を作って、選手の稼働率向上を目指し、体のケアも含めて医療体制をしっかり整えました。スカウトも今まで1名だったところを2名に増やして、チームがより同じ方向に向かっていくためにも、競争できる選手の発掘、タレントの獲得ということで、今シーズンは新たにやっていきたいと思います。
<資料P15>
2017年の目標は『リーグ戦9位以内』『タイトルへの挑戦』。
リーグ戦の9位以内というのはどういうことかと言えば、9位以内を目指すのではなくて、チームとして必ずタイトルを目指すなかで、その最低としてリーグ戦で9位以内には入ろうということです。十分にタイトルを取れる選手たちの集団になってきたと思います。今季、しっかり鍛えていくなかで、攻撃的なサッカーをチームがこれから確立していくためにも、タイトルを目指しながら、しっかり目標を持ってやっていきたいと考えています。
<資料P16、17>
トップチームは29名、U-23は12名でスタートします。すでにU-23の選手がトップチームと一緒にキャンプに行ったりもしていますし、昨年以上にU-23の選手もトップとの関わりを持って、たくさんの激を受けながら、入れ替えも含めながらコミュニケーションを取って、チームとしてやっていきます。
<資料P18>
トップチームは尹晶煥監督、U-23は大熊裕司監督が指揮を執ります。今も常に2人がコミュニケーションを取りながら、お互いに選手の把握をしながらチームは進んでおります。
<資料P19>
セレッソは、世界一のサポーターの皆さんがおられます。そのサポーターの皆さんがスタジアムで選手たちのプレーを見て、『また早く次の試合を見たい』と思っていただける、そういう試合が今後できるように、チームとしても毎回ブレるのではなく、攻撃のワクワクするところ、守備もしっかりしないと攻撃につながらないですし、そういうところもチームとしてブレずに、尹監督の下、チーム・サポーターが一体となって初のタイトルを目指して頑張っていけるように、2017年もぜひ応援のほどよろしくお願いします。

【第2部(2)】につづく