3月2日(金)2018明治安田生命J1リーグ 第2節
セレッソ大阪 - 北海道コンサドーレ札幌 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 2015年、2016年シーズンはJ2でともにJ1昇格を激しく争い、昨シーズンはリーグ戦だけでなくルヴァンカップ・プレーオフステージでもホーム&アウェイで激突。近年の札幌の戦いぶりについては、セレッソサポーターには比較的知られているかもしれない。

 しかし、今シーズンはそれが大きく変わる。昨シーズンまでは堅守速攻のスタイルをベースにシンプルな縦パスを前方スペースに蹴り込む攻撃が多かったが、広島や浦和を率い、攻撃的なパスサッカーでJ1上位へと導いてきたセルビア人(オーストリア国籍)のミハイロ・ペトロヴィッチ監督が新たに就任。「攻撃的で、観る者を魅了するサッカーを演じたい」とキッパリ言い切る新指揮官のもと、札幌はそのスタイルを激変させようとしている。

 先週のJ1開幕戦でさっそくその変化がしっかりと見て取れた。攻撃時には守備的MFのうちの1人が最終ラインへと下がり、同時に3バックのうちの左右センターバックが一気に高いポジションをとる。そのうえでGKも絡めたビルドアップを最終ラインからしっかりと行い、ボール動かして相手守備を揺さぶりながら、隙をついていこうというサッカーを敵地のスタンド集結したサポーターに強く披露していたのである。もちろん、こうしたパスをつなぐスタイルのサッカーは連係が成熟するまでに時間がかかるし、ひとつのミスが大ピンチに直結してしまうケースが多々あるため、最終的に0-1のスコアで敗れた前節も試合展開に安定感があったとは言い難い。それでもやはり、あらたな、そして前向きなチャレンジには好感が持てる。「互いに点を奪い合う試合こそが、お客さんを楽しませる」というペトロヴィッチ監督のコンセプトは試合を重ねるごとに色濃くなっていくはずである。

 そうしたなか、今節に向けてDF進藤亮佑は次のように話す。
「僕らのサッカーは試合を重ねるごとによくなっていくと思うけれど、それはどのチームにとっても同じこと。特にセレッソ大阪はリーグ戦だけでなくACL(AFCチャンピオンズリーグ)など、今シーズンすでに数試合をこなしている。課題の改善も着手されていると思うので、同じ第2節でも状況が異なる。それも踏まえて、強い気持ちで挑まなければいけない」

 新監督を迎えての第2戦目である札幌に対し、セレッソ大阪はゼロックス杯やACLも含めすでに何試合もの試合を昨季と同じ監督のもと経ている。そしてアウェイゲーム。

 シチュエーションとしては非常に難しいところであるが、攻撃的な姿勢を貫き、札幌は強い気持ちでセレッソ大阪に挑む。

文・斉藤宏則