4月29日(水・祝)2015明治安田生命J2リーグ第10節
セレッソ大阪 vs 京都サンガF.C.
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 明治安田生命J2リーグ戦は、節目の第10節。ここまで4勝3分2敗、勝点15で8位のセレッソ大阪としては、首位のジュビロ磐田(勝点22)にこれ以上引き離れないようにするために、「今、ウチは一戦必勝というところを非常に大切にしている」と染谷悠太も言うように、1つひとつの試合が大事な戦いになる。そして、第7節のツエーゲン金沢戦、第8節のザスパクサツ群馬戦とホーム2連敗を喫しているだけに、今回のキンチョウスタジアムでのホームゲームは、サポーターの信頼を取り戻すためにも、特に「勝たなければいけない」(キム ジンヒョン)試合。しかも、同じ関西のライバルである京都サンガF.C.との一戦だけに、その思いがなおさら強くなるのは当然だ。

 前節は、フォルランの2試合連続となる開始早々のゴールや、今季初先発となった楠神順平の2得点の活躍で、開始15分で3得点を記録。後半に1点を返されたものの、カマタマーレ讃岐を3-1と下し、3試合ぶりの勝利をあげたセレッソ。「一人ひとりが強い自覚を持って、セレッソのやるべきサッカーというのを思い出してやったことが、(勝利した)一番大きな要因」とフォルランも振り返っていたように、今季取り組んできたサッカーを試合開始から発揮し続ければ、必然的に結果を残せることを証明した。だからこそ、この京都戦でも、その流れを継続しないわけにはいかない。

 ただ、一方で、「相手が前にプレスをして圧力をかけてきたところでの試合運びは課題」と扇原貴宏も述べていたように、金沢戦、群馬戦、そして讃岐戦後半は、相手のハイプレスや堅守速攻に苦戦していただけに、その教訓を活かした戦い方も必要になってくる。今回の相手・京都は、前節で前線の有田光希をはじめとする激しいプレスを機能させ、連敗を3で止め、ホーム初白星をあげているチーム。今回も、セレッソに対してハードプレスをかけてくることが予想される。そこで、「横に揺さぶりをかけた上で相手の穴を突く」というパウロ・アウトゥオリ監督が狙いとする戦いをやり続けることができるかが、セレッソ勝利の鍵となることは間違いない。

 また、大黒将志、宮吉拓実、山瀬功治、金南一、バヤリッツァ、山口智ら、京都もタレント豊富であり、そこでセレッソが個々のマッチアップでもしっかり対抗できるかどうかも、見どころの1つ。特に、互いの攻撃の起点でもある、セレッソの左サイドバックを務める丸橋祐介、京都の右サイドバックを務める石櫃洋祐の同サイドの攻防は、試合の趨勢を占う大きなポイントになるだろう。

 現在は14日間で5試合を行うタイトな日程のなかでの2試合目。「次から勝っていかないと本当に意味がない。昇格するためにはこの5連戦でどれだけ勝てるかだと思う」(扇原)、「京都戦は、この連戦のなかでもすごく大事。今回も勝って、この5連戦を5連勝できるようにしたい」(長谷川アーリアジャスール)、「今季は連勝もまだないので、そこを意識して、しっかり試合に入りたい。ホームで勝ちが欲しいし、サポーターも待っていると思う。この5連戦を全勝するつもりでみんな戦っている」(椋原健太)と、この連戦の重要性は誰もが感じている。だからこそ、今節、セレッソは特に勝利という結果にこだわる。今度こそ桜色の力強い援軍とともに勝利の喜びを分かち合う。

文・前田敏勝

相手チーム情報:殻を破った京都。関西ダービーへ向け、意識高く