5月17日(日)2015明治安田生命J2リーグ第14節
セレッソ大阪 vs V・ファーレン長崎 (15:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 ゴールデンウィークを挟んだ14日間で5試合というタイトな日程では、3勝2敗という成績だったセレッソ大阪。現在は、勝点21で7位。首位のジュビロ磐田(勝点28)との差は7、勝点27で並ぶ2位ジェフユナイテッド千葉から4位大宮アルディージャとの差は6。前節、ギラヴァンツ北九州に3-0と勝利したとはいえ、セレッソとしては「もう負けられる試合もない」(扇原貴宏)状況は変わらない。そのなかで、明治安田生命J2リーグ戦にて、ちょうど3分の1となる第14節では、目前のライバル・勝点22で6位につけるV・ファーレン長崎とのホームゲームに臨む。

 今季のセレッソのホームゲームを振り返ると、ここまで3勝3敗の五分。ただし、桜色のサポーターが作り出す圧倒的な後押しを受けるなかで、手痛い黒星を3つ喫していることが、現状に表れているのも確かなこと。「ホームゲームで我々がしっかり勝っていれば、今、首位にいてもおかしくはないということ。ホームでの負けというのが響いている」と言うのは、パウロ・アウトゥオリ監督。だからこそ、今回からのホームゲームは、絶対に落とせない。

 ただし、長崎は「非常にいいチームだ」とアウトゥオリ監督も述べるように、今季好調なチームの1つ。侮ることは絶対にできない。高木琢也監督、安達亮ヘッドコーチという、いずれも指揮官としてJ1昇格経験のあるスタッフが揃ったなか、連動したハードワークなどを持ち味に、1-0で勝利した試合がすでに3試合もあるなど、勝負強さも心得ている。セレッソとしては「どのチームに対してもリスペクトは最大限しなければいけないのはいつも同じことだが、リスペクトの一番いい示し方は、自分たちの持っているものをすべて出し切るということ」(アウトゥオリ監督)と、ベストを尽くすことが勝つためには求められる。

 そして、「攻撃においては得点数がリーグ1位(24得点)で、リーグ得点王(フォルラン、9得点)もいる。そこで失点が続いているということは、全体のなかで、特に守備のところの微調整をする必要がある。守備の選手だけがというのではなく、チーム全体の守備を、ということで修正している」(アウトゥオリ監督)と、この約1週間の練習では、守備面に重点を置いて調整を行ってきたセレッソ。「しっかりと我慢強く戦えればチャンスは出てくると思う」(扇原)というように、チームとして得点力を備えているだけに、隙を許さず、ハードワークを発揮し続け、2試合連続となる失点ゼロを達成することこそ、勝利への近道となるはずだ。

 長崎には、黒木聖仁、石神直哉といった、2009年のJ2でセレッソのJ1昇格に貢献した、桜を知り尽くす選手たちも揃っている。そういう相手に対して、「気持ちをすごく強く持ってやらなければいけない」と言うのは、守護神のキム ジンヒョン。勝利へのあくなき強い思いを持って、桜色の戦士たちはホームゲームを戦う。キンチョウスタジアムを再び、熱狂の『圧力鍋』とすべく、この一戦をセレッソの総力を尽くして戦う。最大のノルマ、J1昇格に向かって、もう後れを取ることはできない。

文・前田敏勝

相手チーム情報:順位は、セレッソより1つ上の6位。今季はセットプレーも武器に(黒木聖仁選手コメントあり)