6月1日(月)2015明治安田生命J2リーグ第16節
コンサドーレ札幌 vs セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/札幌ド)
試合写真・コメントなど チケット
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 1勝1分3敗と苦しい戦いとなった5月。「乗り切れずにここまで来た」(酒本憲幸)セレッソ大阪にとって、今節のコンサドーレ札幌戦から続く6月の5試合は正念場だ。「ここまで望む結果を出せていないが、これ以上、下に行くことはできない」(パウロ・アウトゥオリ監督)。8位に沈む現状に指揮官も危機感を募らせ、「これからは、成長し続ける戦いをしていかないといけない」と言葉に力を込める。

「チーム一丸となって、勝利だけを目指して戦う」(楠神順平)今節だが、対戦相手の札幌は、個と組織が融合した好チーム。精度の高いフィードを繰り出す稲本潤一や、高さと強さと献身性を併せ持った都倉賢など、選手の個性も際立たせつつ、失点もリーグで3番目に少なく、組織立ったサッカーも見せている。セレッソにとって難敵であることは間違いない。
 まずは、現在の札幌を力強くけん引している都倉に仕事をさせないことが勝利への条件となる。2011年に札幌に在籍し、今節は古巣戦となる山下達也も、「(都倉は)身体能力も高いし、パンチ力もある。体の寄せ方とか、賢くプレーしないといけない」とイメージする。両者のマッチアップは、この試合を左右するポイントの1つだ。
 札幌は、都倉を起点とした前からのプレスに加え、3バックの中央に位置する河合竜二を中心とした空中戦に強い守備面も特筆すべき点。セレッソとしては、単調な攻撃に終始すると0-1で敗れた第11節・アビスパ福岡戦など、これまでに喫した敗戦と同じ轍を踏むことになる可能性もあるだけに、相手3バックを揺さぶる攻撃をどれだけ繰り出すことができるかも問われる。練習では、サイドを変えながら相手を横に広げた上で、縦へのスピードアップでゴールに迫る形も確認していただけに、その回数を増やしていきたい。

 また、相手チーム情報にもある通り、札幌のゴールマウスを守るのは、昨季までセレッソに在籍していたク ソンユン。前節の徳島ヴォルティス戦では好セーブを連発してMVP級の活躍を見せているだけに、気持ちも乗っていることだろう。兄貴分のキム ジンヒョンも「前節の映像も見たけど、かなり止めている。やっぱり力はある」と弟分のプレーを称えるが、クが守るゴールをこじ開けることが、今節のセレッソに課せられた使命だ。

「我々にとってはすべての試合が大事な試合ではあるが、今まで以上に重要な局面」(アウトゥオリ監督)に置かれている現在のセレッソ。今節は、他の試合が前日の5月31日(日)に開催され、この試合だけが翌6月1日(月)の開催となるが、結果次第では中位に吸収され上位がさらに遠のくだけに、是が非でも勝点3を獲得して上位に食らいつきたい。
「自分たちがどの目標に向かっているのかをもう1回思い返して戦う」(玉田圭司)極めて重要な一戦となる。

文・小田尚史

試合前日の監督・選手コメント