9月23日(水)2015明治安田生命J2リーグ第33節
セレッソ大阪 - 水戸ホーリーホック (17:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 いよいよ残り10試合。カウントダウンに入ってきた2015年シーズンの明治安田生命J2リーグ戦。前節、首位を走る大宮アルディージャとの上位決戦を制し、2位・ジュビロ磐田との勝点差も1に縮めて、J1自動昇格圏内入りを完全に射程圏にとらえたセレッソ大阪。
 9月の大型連休、いわゆる「シルバーウィーク」の23日(水・祝)に行われる第33節では、18位・水戸ホーリーホックをホームのヤンマースタジアム長居に迎え撃つ。 

 リーグ戦では、第29節・FC岐阜戦から前節の大宮戦にかけて、今季初の4連勝。前節では、今季10得点を決めている前線の核の1人、玉田圭司の負傷欠場などアクシデントもありながら、今夏加入のFWエジミウソンがセレッソでの待望の初得点を決めるなど2得点に絡む活躍を見せ、2-1で大宮を撃破。首位を快走していたチームに、アウェイで勝ち切り、対大宮戦シーズン2連勝も達成。「勝点3を取っただけではなく、それ以上に強烈なメッセージを送ることができた試合だった」(パウロ・アウトゥオリ監督)。この大事な時期に、ライバル相手にセレッソの力を示せたことには大きな価値がある。

 しかし、大宮に勝ったからといっても、まだJ1復帰を決めたわけでは、もちろんない。現状は3位のまま。気を抜く暇もない。「以前もアウェイの磐田戦(第26節)で勝った後に次節の愛媛戦(第27節)で敗れてしまったことがあった。あのときのようにならないよう、しっかり集中して、いい準備をして臨みたい」と気を引き締めるのは、安定したセービングでチームに貢献し続ける守護神の丹野研太。大宮との上位決戦というビッグゲームは終わっても、セレッソにとってのビッグゲームは、J1昇格が決まるまでまだまだ続く。一戦必勝の姿勢は変わらない。水戸戦も、その1つだ。

 しかも、水戸とは前回の対戦(第18節)で1-1と引き分けている。当時は日本代表の山口蛍、韓国代表のキム ジンヒョンが不在。染谷悠太が左サイドバック、丸橋祐介が左サイドハーフと、本来のポジションではないところでプレーするというイレギュラーな状況になったとはいえ、監督交代直後の水戸に押し込まれる場面も少なくなく、玉田のPKで先手を取りながら、終盤の失点もあり『モリシの日』を勝利で飾ることができなかった。

 水戸は現在、8勝11分13敗、勝点35でJ2残留争いの渦中にいるが、西ヶ谷隆之監督就任後の試合をみれば、5勝7分3敗、勝点22を獲得。「監督が代わってから、すごく前への推進力があって、活きがいいチーム。そこに鈴木武蔵選手が入って個の能力も高い」と丹野が言うように侮れない強敵であることに変わりない。そして、今節は中2日というタイトなスケジュールでの試合。タフな攻防、難しい試合がセレッソには待っている。

 それでも、「どのチームも連戦は大変だと思う。でも、逆に試合をできる喜びがあるので、そこにしっかりと目を向けていきたい。与えてもらった喜びのなかで、その喜びをサポーターに提供するのは、やっぱり勝つしかない」と気合いをみなぎらせるのは、守備の要の1人である染谷。
 イレブンは来るべき試合に、しっかりと準備ができている。それに、セレッソはホーム、ヤンマースタジアム長居で大勢の桜色のサポーターとともに試合に臨むことができるのだ。そのアドバンテージもしっかり活かさなければいけない。
「この段階で全体を見据えると、いろんな意味で、強さや固い基盤というのが、今はあるんじゃないかなと思う。それを証明するためにも、この水戸戦に勝たなければいけない」とアウトゥオリ監督。チームは日々、成長を続けている。だからこそ、今回もセレッソの総合力の高さを発揮して、関門の1つを打ち破る。ここで立ち止まってはいられない。連勝の勢いを、さらに加速させていく。

文・前田敏勝

試合前日の監督・選手コメント
相手チーム情報:新たな攻守の柱ができ、意気上がる水戸。大宮戦に続く上位撃破を狙う