11月1日(日)2015明治安田生命J2リーグ第39節
セレッソ大阪 - ロアッソ熊本 (13:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 明治安田生命J2リーグ戦において、セレッソ大阪に残されたホームゲームは、あと2試合。ここまでのホーム19試合では10勝4分5敗と勝ち越しているとはいえ、一方では自分たちの庭ともいえる舞台で戦いながら勝点を23ポイントも落としている現実もある。残念ながらもうそれは取り返せないだけに、ホーム残り2試合はもちろん、アウェイ残り2試合も含めた11月のラスト4試合で、力強い後押しを続けてくれる桜色のサポーターのためにも、自分たちのためにも、とにかく勝ち続けてJ1昇格への希望をつなげたい。その大事な一戦となるホームでの第39節では、キンチョウスタジアムに10位・ロアッソ熊本を迎え撃つ。

 勝つために何よりも必要なのは、ゴール。10月の4試合において、第36節・ギラヴァンツ北九州戦でDF田中裕介がヘッドで決めた加入後初ゴールの1得点のみに終わり、最近2試合も無得点。それが1勝1分2敗という成績にもつながっている。守備では10月に2試合で無失点という結果を出しているだけに、セレッソ本来の持ち味である攻撃力の爆発こそが、今、白星のために不可欠。J1昇格への最後の起爆剤は、なによりもゴールを重ねることにほかならない。

「全員がそこ(得点)はチームの課題として思っていること。高い意識を持ってやっていきたい。セレッソには攻撃のアイディアが豊富な選手が多いし、そういう攻撃ができればチャンスになる。そして、最後のところでしっかり得点につなげられるように、チームでやっていきたい」と気合いを込めるのは、舵取り役の扇原貴宏。そして、「攻撃の連係も高めていけていると思うし、練習からいい感じで来ているので、それを試合でも出したい」と、セレッソが誇る左サイドバックの丸橋祐介も述べるように、この1週間のトレーニングでも、攻撃への意識、ゴールへの意欲はチームとして確実に上がっている。この一戦こそ、キンチョウスタジアムに駆けつけてくれるサポーターと、何度もゴールの喜びを分かち合いたい。

 しかし、熊本は今、J2のなかでも勢いに乗っている手強いチーム。前半戦では一時、最下位を経験し、折り返しの時点でも勝点19で20位と低迷していたが、後半戦ここまでの17試合だけで31ポイント(9勝4分4敗)を積み上げ、勝点50に躍進。J2残留を確定させたのはもちろん、J1昇格プレーオフ圏内が狙える位置にまでやってきた。小野剛監督の下でチームは一丸となり、ベテランから若手まで全体での攻守における意識が高く、ハードワークも欠かさない。失点数も前半21試合で29失点だったのが、後半17試合で11失点と劇的に減少。加えて、最近の出場4試合連続ゴールで5得点(今季計6得点)を叩き出している清武功暉というラッキーボーイも登場しており、今季途中に加入したその28番は、前節の累積警告による出場停止が明けて、満を持して戻ってくる。そういった強敵相手に、前回の対戦(第15節、0-0)以上に、厳しい戦いがセレッソには待っているかもしれない。

 それでも、セレッソもJ1昇格を引き寄せるため、ここからさらに上昇曲線を描いていくためにも、とにかく「残りの試合、全部勝つしかない」(丸橋)。「今まで歩んできた道のりにおいて、ここまでのシーズンでは望むべき姿や求められるべきものではなかったとは思うが、最後まで戦いは続くし、我々は戦い続ける。すべての戦いのあとに、最後はJ1昇格という形で皆さんに報告ができるよう、この一戦を含めて、我々のできることはすべてやり切る」とパウロ・アウトゥオリ監督も誓うように、セレッソのすべての力を結集し、この一戦でも勝利のみを追い求める。もう後には引かない。アグレッシブに勝つことが、自分たちの未来を切り開く術となる。

文・前田敏勝

試合前日の監督・選手コメント  
相手チーム情報:5カ月ぶりです熊本です。なんとか食らいついてます。今節、本当のヤマです