9月29日(火)に行った「セレッソの森 スタジアム構想」についての発表記者会見コメントをお知らせします。
会見要旨会見でのコメント
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●質疑応答
Q:この構想は社長が就任されて以降に進められてきたものなのでしょうか?以前よりこのような構想があったのでしょうか?
玉田社長「長居球技場という人工芝のグラウンドを2009年に天然芝に貼り替えて、サッカーの試合ができるようにしたときは私はいませんでしたが、そのときからこういう構想はあったと聞いています。
2009年、2011年から2014年も少し改修をしていますが、いろいろな意味でこういう構想は早めにやりたいという私の希望もあって、大阪市とも協議した上で今回の発表とになりました」

Q:今回発表されたのは、この形で進めていくというものなのか、または屋根が付くなどの検討事項があるのでしょうか?
宮本代表理事「今回改修していくL字型の場所は、100%屋根を付けることを前提にしています。現メインスタンド側や現ホームゴール裏はあまり触らない予定ですが、我々の現状から考えて、この形を見込んでいます。たくさんの資金が集まり、より多くを実行できそうであれば、変わっていくかもしれません。現時点においては、この改修を想定しています。それでもかなり高い目標になりますので、しっかりと進めていきます」

Q:既存のスタジアムを使いながらということですが、ピッチまでの距離が今まで以上に近くなったりするのですか?もし屋根ができるとなると芝の発育に問題がでるかもしれませんが、どうお考えですか?
宮本代表理事「まず、このスタジアムは球技場ですので、サッカー専用ではありません。サッカー場と名付ければまた別ですが、ラグビーやアメリカンフットボールも開催可能です。 距離は全体で見ると近くなるのですが、球技場である条件を満たした上での一番近い距離という形になります。 芝の発育に関してですが、南側の屋根は半透明のものを想定しています。ポリカーボネート製で光が通過するものを採用することを予定していて、日照についてはそれでクリアしていきます。 通気性についても、今は完全に囲っているわけではありませんので、他のスタジアムと比べると相当有利な部分はあります。新設する部分についても、通気性が確保できるような構造を検討しています」

Q:都市型スタジアムとして、現状で最大のウリになりそうなものは何か考えられていますか?
宮本代表理事「まだこれからというのが事実ですが、最新のサッカースタジアムとして、お客様がサッカーを観ながら食事ができたりお酒が飲めたりすることはクリアします。それ以外のウリは、お客様が平日に来られるような施設を入れていくというところです。 例えば、内部で出ている案では、シミレーションゴルフの練習場をラウンジに入れられれば…という案があり、これはラウンジの雰囲気から考えても十分クリアできるのではないかと思いますし、平日のレストランとか貸し会議室というのは当然できると思います。ほかにも、中にクライミング系のスポーツ施設を入れたらどうかとか、子どもが来てくれたら一番地域の人に喜んでもらえるので、子どもが来られるような施設を入れていくようなことを、条件というか前提にしています」

Q:完成時期を含め、中期計画でも出てきた2020年というのは東京オリンピックの年ですが、東京オリンピックはどのくらい意識されているのでしょうか?
玉田社長「特に意識はしていません。2020年にオリンピックが開催されるわけですが、サッカーの競技場がどこになるかというのは未だあやふやなところがあると思います。なんらかの形でお役に立てればありがたいというレベルです」

Q:今回のスタジアム改修について、選手からなにか要望がありましたか?
宮本代表理事「改修についてではありませんが、去年はヤンマースタジアム長居での開催が多く『キンチョウスタジアムでやりたい』『苦しい戦いの中、キンチョウスタジアムでより多くやれれば、もっと成績が良かったのではないか』との声を多くの選手から聞きました。『成績が悪かったら野次られるのではないか?』という話を冗談で言ったのですが、それでもお客様の声が聞こえる、お客様に支えられている、お客様から叱咤激励をいただけるというのは選手にとってはすごく力になる、と多くの選手が言っていました。それは我々が親近感や一体感など、こういうスタジアムを造っていきたいという動機であることには間違いないです。まだ改修にあたって具体的に何が欲しいかという話はしていないのですが、彼らがお客様と一緒に戦える雰囲気になるような場所にしたいと思います。

Q:サポーターにどんな夢を描いてほしいというクラブ側の思いはありますか?
玉田社長「当然、チームが強くなることだと思いますが、ステップバイステップ、一緒になって大きくしていきたい。今は概略構想なので、こんなのが欲しい、こういうのがあったらいいというお声は公開意見会などを開き、地域のみなさんとサポーターのみなさんの意見も十分うかがい反映させていきたいと思っています。

Q:4万人というと国際大会ができる規模ですが、国際大会は意識されていますか?
玉田社長「厳密にこれが4万人入るかどうかは、もっともっと精査しないといけません。これまでヤンマースタジアム長居ではサッカーの国際試合が行われ、今年もクラブワールドカップを開催しますが、これから先はどうなるかわかりません。違う場所で行われる可能性もあります。今までやっていたものがなくなるのはもったいないので、国際試合ができる基準というのは1つの目標にしています」

Q:国際試合ができる規模のスタジアムとして、同じ大阪府に新スタジアムが2つできることになりますが、大阪のサッカー界にどういう影響を及ぼすと感じられますか?
玉田社長「全国でサッカー専用スタジアムがどこにあるのかと考えると、大規模なスタジアムは埼玉等だけで、中規模、小規模なものがこれから九州で造られたり、いろいろなところで造られると思います。国際試合に関わらず、サッカーができる球技専用のスタジアムがもっともっと日本国中にあるべきだと思いますし、大阪に2つと言わず、3つ4つあってもいいのではないかと思っています。 それがもったいないと言われないようにチーム力を上げていかないといけないし、地域の方から『このスタジアムがあって良かった』と言っていただけるようなスタジアム造りをしていくのが一つの使命だと思います」

Q:アウェイゴール裏の改修を予定されているということですが、今のホームゴール裏と入れ替えるなどのお考えはありますか?
宮本代表理事「現バックスタンドが新しいスタジアムではメインスタンドになります。現アウェイ側スタンドがホーム側になります。 もし将来、今のメインスタンドを建て直したら、そちらがメインになるかもしれないです」

Q:50億円の寄付はサポーターからの意見を聞いてから行うのですか?また寄付の募集はいつからいつまで行う予定ですか?工期が2年強ということは、1年後に手を付けていないと間に合わないと思いますが、その見込みはどうでしょうか?
宮本代表理事「2019年シーズンを目標にして2年遡るということであれば、着工は2017年にしておかなければいけません。 着工するということであれば資金が必要になりますが、全て前払いすることはないと思います。合理的な支払いに応じた計画が必要です。 寄付については準備ができ次第スタートする予定で、できるだけ早くスタートしたいです。 集まる寄付の状況と自ら調達する自己資金の組み合わせで着工していく。 最終は完成時だと思うので、寄付そのものの募集は完成時までになるかと思います」

Q:もしお金が集まらなかった場合、中止になる可能性はあるのでしょうか?
宮本代表理事「自己資金の割合が増えるだけで、工事はやりたい。ただし、多少時期が前後する、姿が段階的なものであるなど、いろいろなステップは考えられます」

Q:4万人は次のステップで完成されるのですか?
宮本代表理事「このパース(完成予想図)は4万人規模ですが、まだしっかり設計が進んでいるわけではないので、収容人数が4万人であるということは言えません。今回の50億円相当の改修をこういう形で実現できれば、ほぼ4万人規模のスタジアム設計ができます。ただ、例えば『座席をより豪華な仕様にして席数を減らす』『より部屋を多くして席を減らす』などとなれば収容人数は少し下がります。今の時点で『こうなります』とは申し上げられないのですが、ほぼ4万人収容を想定しているということです。このパースではメインスタンドを改修しておりません。その後、チームの運営と施設の運営をうまく組み合わせていきながら、クラブがより安定してきたときに次の投資、回収計画を組む。今回はこの投資回収計画が組める段階に来たということです」
玉田社長「メインスタンドはみなさんご存じの通り、すでに大きな屋根が付いていて、これを潰すとなると潰すだけでも相当な費用がかかるので、必要かは改修計画を進めながら見極めていきます」