2月6日(土)に開催しました「サポーターズコンベンション2016」第2部について、下記のとおりお知らせいたします。

【第2部(3)】
チーム強化方針発表(大熊清 監督兼チーム統括部フットボールオペレーショングループ部長)
チーム強化方針資料(PDF/2.43MB)

●チーム強化方針資料 P2
チーム強化方針についてご説明します。玉田社長からも説明があった昨年の順位表ですが、総得点57というのは、リーグで5位の数字です。総失点については、最少失点が長崎の33であり、セレッソはリーグで7位の少なさということになります。やはり、得失点差の観点を含めて、この得点力の少なさと、75分以降の失点がチーム総失点の35%を占めているというところが、戦術上、フィジカル上、非常に問題があったのではないかというところは、謙虚に受け止めなければいけないと思っております。

●チーム強化方針資料 P3
その対策として、タイキャンプでは気温38度という暑さのなかで、40分ハーフのゲーム(紅白戦)をやってきました。チームとは、個の選手の集合体であり、個人のパフォーマンス、フィジカル、ケガの防止を含めて、個を鍛えることが非常に大切かなと思っております。そのなかで、フィジカルについては、日本代表も担当していた山崎(亨)や、Jリーグの大分や長野などでフィジカルコーチを担当していた田中(等志)を採用して、フィジカルコーチを2人置いています。
昨シーズンは非常にケガが多くて、これからも試合が始まるとケガもあるかもしれませんが、ここまで2週間強、練習をかなりきつくやっているなかで、今のところトップチームは(大きな負傷者が)ゼロです。ケガの防止、フィジカルの強化ということで、フィジカルコーチを2名招へいするとともに、トレーナーは4人体制で組んでおります。J1ではそういうクラブも多いと思いますが、セレッソとしてはこれだけのマンパワーで選手のためのサポートをするというのは、初めての形に近いし、非常に選手にとってもプラスに働くことになるのかなと思います。そのうちの1人は、ケガの回復の状態をよくして、早く戻すというフィジオセラピスト(PT)ですが、非常に充実した体制をとっています。

●チーム強化方針資料 P4
得点力不足の解消について。昨シーズンの総得点57というのは、リーグ5位の数字でした。今シーズンは、かなり早い段階から外国籍選手のリストアップをしていました。リカルド サントス、ソウザ、ブルーノ メネゲウという新しい外国籍選手は、かなり前から決まっていました。強化として考えたことは、彼らが中国で活躍していること。リカルド サントスについては、19歳でヨーロッパに渡り、ずっとヨーロッパで頑張っていたということで、非常に順応性がある選手だと思います。いろいろな環境の違いのなかで、結果を出してきた選手です。初めての移籍が日本ということではなく、できれば、ヨーロッパ、中国、韓国などに1度出ている選手を、ということでリストアップしました。
これはほかとの競争もあるわけですが、彼らが日本でやりたいというメンタリティーがあり、Jリーグだからではなく、セレッソに対する魅力を感じて来てくれました。ほかにオファーがあった選手たちだったのですが、セレッソに来てくれました。これは我々の力ではなく、皆さんに積み重ねていただいた力だと思いますし、非常に感謝しています。ブラジルやヨーロッパに行っても、J1のどこのチームよりも(セレッソの名は)響き渡っている。痛切にそのことを感じました。本当にありがとうございます。
また得点という意味では、大卒選手が久しく採用できていなかったわけですが、これは意図的にということもあるかもしれませんが、なかなかいい選手、ユニバーシアード日本代表クラスの選手を獲れていませんでした。今シーズンは、スカウトの都丸(善隆)が頑張ったこともあり、久々に大卒のFW選手(澤上竜二)が入ってきました。皆さんの力をいただいているアカデミーからの選手(岸本武流)も入っていますし、もちろん、既存の選手の玉田(圭司)、田代(有三)らにも競争してもらっています。それに加えて、セレッソ愛の強い、どうしてもJ1に上げたいと言う柿谷、杉本も帰ってきてくれました。玉田社長が言うように、このなかで競争と結束をきちっと出しながらやっていくということと、今のサッカーではハードワークが求められるということであれば、バックアップの選手の存在も非常に大切になります。そういう意味でも、バックアップのパワーも非常についたのではないかと思います。

●チーム強化方針資料 P5
山口蛍のハノーファーへの移籍ということもあり、前(攻撃)の選手だけではなく、ソウザという、パルメイラスなどでレギュラー、もしくはレギュラー争いをしていたボランチについても、かなり前から獲得へ動いていました。彼も中東からなど、いろいろなオファーがありましたが、セレッソの名前と日本での魅力を感じて来てくれた選手です。そして、ロンドンオリンピック代表(U-23日本代表)で主将も務めた山村(和也)も、これも最後の最後になりましたが、J1の各チームのオファーを断って、セレッソに来てくれました。この厳しいポジション争いのなか、競争と結束を持って、皆さんとともに戦っていきたいと思っております。

●チーム強化方針資料 P6
そのトップチームメンバーが、この30人になります。今のところ、1人もケガ人なくやっております。競争でチーム力をアップして、皆さんとともにJ1へ上がりたいと思っています。

●チーム強化方針資料 P7
U-23ですが、この9人になります。ただ2種登録という形で、皆さんの力添えをいただいているアカデミーからもたくさんのいい選手を入れます。高校1年生にも、昨年優勝した中学生(U-15)にも、年代別代表がたくさんいます。高知キャンプにはユースの選手も行きました。日本ではトップクラスと言える体制の中にいるアカデミーには、いい素質を持った選手たちがたくさんいます。
U-23ということですが、トップチームでパフォーマンスが出ない選手は、野球の2軍のように落とすということもあります。それと同時に、いい選手は上げていく。環境に甘んじることなく、厳しさを持って、しっかり競争していくという体制もできたのではないかと思っています。

Jリーグの登録では、A契約は25人と決まっているのですが、アカデミーから昇格したトップ選手についてはその人数に入れないということなので、人数をたくさん抱えることができています。皆さんの力と積み重ねがあって、すばらしい、世界と対峙できる、対決できる体制が整ったと思っております。

 そのなかで、しっかりと選手には言っています。「攻守をしっかりやれ」と。攻守が一体化した、ボールを奪うサッカーを、アカデミー、U-23、トップチームと、縦軸をしっかりとして、セレッソのスタイルを、体制とともにしっかりと作っていきたいと思っております。
人間は得意なところばかりではなく、先ほども皆様にご挨拶した選手たちを含めて、どれくらい自分たちの不得意なところもやるかというのも必要だし、何かを越えて立ち戻れる力強い自信を持つことも、これからも必要になってくると思います。そこを、すばらしい、皆様に作っていただいた体制のもとでやっていきたい、セレッソらしい攻撃、主導権を握るサッカーを構築していきたいと思っております。

最後に、サッカーにおいては遅攻も必要ですが、ゴールから逆算して、どれくらいゴールに向かえるか、もしくはゴールを守れるか。どれくらい自覚を持って、チームのため、勝利のために、皆様とともに戦えるかという心技体が、今年は非常に重要だと思っています。いつでも自分の言動が、チームのため、勝利のためになっているかということ、1人ひとりが、任務を遂行できるか、それを積み重ねられるかということが大切になると思っております。これだけの選手を揃えてもらいました。1人の力が重要にもなるサッカーというスポーツでありながらも、11人、30人、39人の結束が非常に大切な種目でもあると思っています。そこをしっかり選手たちに徹底して、皆様のバックアップをいただいて、J1に昇格したいと思います。しかも、強くなって。
選手たちにも言っています。「うまいチームではなく、強いチームに、みんなでなっていこう」と。しっかりと積み重ねていきたいと思います。そして、先ほどの挨拶でもお話させていただきましたが、皆様の温かいご声援ご支援に、甘えや油断なく、しっかりと自分を見つめ、自立し、自分で考えて、考えるだけなら誰でもできると思いますが考えて行動を起こす、トレーニングをする、チームのため、自分のために個を鍛えるということを、しっかりと選手に伝え、考え、実行するというところも、僕が言うのではなく、1人ひとりがそれをできるような、そういう集団になるように、全力で頑張っていきたいと思います。今シーズン、いろいろなことがあるとは思いますが、皆様の力を借りて、それを乗り越えて、自分たちのチームが立ち返る自信を持って、1試合1試合、ひたむきに戦っていきたいと思います。今シーズンもご支援、ご声援のほど、よろしくお願いいたします。

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